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ドラえもん
のび太の魔界大冒険
前作 のび太の海底鬼岩城
次作 のび太の宇宙小戦争
  

ドラえもん のび太の魔界大冒険』(どらえもんのびたのまかいだいぼうけん)は藤子・F・不二雄によって執筆され、月刊コロコロコミック1983年9月号から1984年2月号に掲載された「大長編ドラえもんシリーズ」の作品。および、この原作を元に1984年3月17日に公開された映画5周年記念作品。大長編、映画ともにシリーズ第5作。

映画監督は芝山努配給収入16億3000万円、観客動員数330万人。シリーズにおいては初めてCGが使用される。

同時上映は『忍者ハットリくん+パーマン 超能力ウォーズテンプレート:ネタバレ

あらすじ 編集

庭掃除を言いつけられたのび太は、ほうきを使ってうたた寝をしながら夢を見ていた。その夢の中でのび太は魔法を使いジャイアンをやっつける役回りであり、それに憧れたのび太はドラえもんのひみつ道具「もしもボックス」で魔法の世界を実現させた。

しかし、もしもボックスで変化した『魔法の世界』はのび太の期待していたような万能の魔法で何でも解決できる世界とは程遠く、魔法を学ぶためには学校に通わねばならず、魔法の絨毯に乗るには免許と高額の絨毯が必要となるようなものだった。現実と変わらず魔法の世界でも落ちこぼれてしまったのび太は、落ち込みながら日々過ごしていた。

それと同時に、ドラえもんとのび太は自分たちにそっくりな石像を見つける。ドラえもんとのび太はこの2体の石像を持ち帰って庭に置くが、夜中になると何故か家の中に入ってきていて、形も昼間とは変わっていた。再び庭に置くと、夜明けには消えてしまっていた。

そんなある日、のび太は山で満月博士に出会う。彼の研究によれば、今魔界の悪魔たちが地球の侵略を企てており、このままでは想像を絶する魔力をもつ悪魔たちに人類は滅ぼされてしまうといい、博士はそれに対抗するべく古代の書物のなかに打開策を見出そうとしていた。殺伐とした世界にのび太とドラえもんは落胆して元の世界に帰ろうとしたが、なんともしもボックスがママに捨てられてしまっていた。

満月博士の娘、美夜子は、水晶玉の占いによると魔王を倒す勇士は、のび太、ドラえもん、しずかスネ夫ジャイアンの5人なのだと告げる。5人は美夜子とともに、魔界へ乗り込むことを決心する。

舞台 編集

魔法の世界
のび太がドラえもんのひみつ道具「もしもボックス」で実現させた魔法の世界。呪文ひとつで何でもできて便利な世界かと思いきや、魔法を使いこなすには学校での勉強が必要な上、高度な魔法には高価な道具を購入する(例えば、魔法のじゅうたんは現実世界でいう自動車、空飛ぶ箒は自転車/オートバイにあたる)など、のび太は期待を裏切られることとなる。魔法とは逆に“科学”は迷信として扱われている。宇宙の様子までも「宇宙空間でも呼吸できる」「にウサギがいる」「土星の環は板状」など、現実世界とは異なり迷信が実在している。
元ののび太たちの世界にとっては、パラレルワールドにあたる。したがって、本作品で登場するのび太、ドラえもん、ドラミの3名以外のレギュラーキャラクターはすべて魔法の世界の住人であり、逆にレギュラーメンバーはゲスト的扱いになる。
魔界
悪魔たちの本拠地。悪魔はこの“魔界”の住民(宇宙人)であり、魔法世界概念にのっとり宇宙空間のタブーが解消されていた事が今作のきっかけになる。
大魔王デマオンを元首とした完全独裁国家としての体裁を採っている。国民皆兵制を採用、階級制度があり、帽子の星の数が上下関係を示す。悪魔のほかに人魚やツノクジラなどの生物も住んでいる。星の周囲は黒い炎に包まれ、南極の空のみに炎の切れ目がある(ただし、この切れ目は、地球では北極に当たる部分に描かれている)。

ゲストキャラクター 編集

満月美夜子 (小山茉美
満月博士の1人娘。悪魔の呪いによりネコに変えられる。月光を浴びている間のみ人間に戻れるが、月が雲に隠れたり、昼間になるとネコになってしまう。ネコになると言葉が通じなくなるが、「ほん訳コンニャク」で解決した。空飛ぶじゅうたんを操る腕前はプロ級で、プロのレーサーを夢見ている。この映画の中心的な協力者で、のび太たち5人にともに魔界へ乗り込むよう頼んできた。
満月博士 (声:中村正
魔学博士。魔界が本格的な地球侵略を企てるという「魔界接近説」を唱えたが、悪魔たちは既に滅び去ったと信じる世間の人々にはほとんど信じられていない。普段は穏やかだが自分の学説を語るときは熱くなりやすく、作中では彼の叫びと同時に周囲の家具が吹き飛ぶシーンがあった。
大魔王デマオン (声:若山弦蔵
強大な魔力を持つ魔界の王。心臓に銀のダーツを撃ち込む以外に倒す術はない。しかし心臓はデマオンの体内にはなく、「デモン座のアルファ星」と呼ばれる星に偽装して魔界星から離れた場所に隠しており、それを知らずにダーツを投げたドラえもんたちは一度敗れている。
メジューサ (声:上田敏也
デマオンの手下で、相手を石に変える能力を持つ。タイムマシンで逃げても時空間の中を泳いで追撃を行える程の恐るべき存在。魔法の存在しないはずの科学世界の中でも悪魔としてその力を行使し、ドラえもん、のび太が必死に逃走を続けるも結局逃げ切る事ができずに石にされた。
ナルニアデス(声:なし)
遥か昔、魔界星への侵入に成功した魔法使い。悪魔達の仲間になったふりをして乗り込んだが、最後は裏切りが露見して八つ裂きにされたと伝えられている。過去の人間であるため本人が登場することは無いが、悪魔達の生態や魔界星の環境、デマオンの弱点等が詳細に記された「魔界歴綴」という書物を残しており、ドラえもん達の戦いの中で大いに役立つこととなる。
幹部悪魔(声:玄田哲章
幹部悪魔(声:キートン山田
悪魔隊長(声:仁内達之
悪魔(声:加藤治広瀬正志
使い魔(声:千葉繁
子供(声:川島千代子間嶋里美
テレビCM音声(声:玄田哲章) ※クレジットなし

登場した秘密道具編集

スタッフ編集

主題歌 編集

オープニングテーマ『ドラえもんのうた』
作詞:楠部工、作曲:菊池俊輔、唄:大杉久美子コロムビアレコード
エンディングテーマ『風のマジカル
作詞:湯川れい子、作曲:NOBODY、唄:小泉今日子

風のマジカルについて 編集

  • シングル『渚のはいから人魚』のカップリング曲。アルバム『Betty』のデジタルリマスター盤(2007年7月21日発売)のボーナストラック(14曲目)に収録されている。歌詞カードには本作品主題歌である旨の記述がない。『CDファイル 小泉今日子2』(1987年12月16日発売)にも収録。
  • ビデオソフト(ビデオおよびDVD)版では使用契約期限の関係で『のび太の大魔境』の主題歌『だからみんなで』に差し替えられている(スタッフロールのテロップも差し替えられている)ほか、後に発売された主題歌集CDでもレコード会社の関係で未収録であったり、インストゥルメンタル(唄なし)ヴァージョンでの収録(ただし歌詞は歌詞カードに掲載されている)となっていたりする。現在では当時のフイルムを使った上映会でしか『風のマジカル』バージョンを見ることができない。
  • しかしながら、大山のぶ代ら声優陣シリーズのテレビアニメ『さらばキー坊』『テレビとりもち』(1984年放送)などで同曲が作中のテレビ番組で使われており、ビデオおよびDVDにも収録されている。尚この曲をベースとしたSEがこの時期の様々なエピソードでも使われている。
  • なお、2009年に放送された特番「ドラえもん100人の有名人との意外な関係SP」では『風のマジカル』が主題歌であると紹介されていた。
  • 2010年2月24日に発売された『映画30周年記念企画 ドラえもん映画主題歌大全集』にて、初めてドラえもん関連のCDに収録された。

原作と映画の相違点 編集

  • 原作ではドラえもんが即席魔法帽を渡しているが、映画ではドラミが渡している。
  • 原作では絨毯を捨てに行くときのび太が一緒に運んでるが、映画では手伝わない。
  • 野球のシーンではのび太はエラーもするが映画では空振りだけ。また原作では見送りの3振
  • 原作ではバットやグラブが意思を持っているようなシーンがある。
  • 映画では出来杉が魔法の説明をするときに辞典のような物を取り出す。
  • もしもボックスを使う前にドラえもんを起こすシーンがない。
  • 原作より喧嘩の際に動物の名前を言う回数が多い。[1]
  • 原作では石の大きさを変えてるが映画ではそのまま。
  • 原作ではのび太達が山に行き猫の美代子に会うが、映画では美代子がのび太の家に来る。また原作ではこのときのび太は物体浮遊術をマスターしている。
  • 先生の家に相談に行くシーンがない。
  • ジャイアンたちを呼ぶのが夜ではなく昼。また場所も空き地から公園になってる。
  • 原作ではのび太の字を書き直おしているが映画では書きなおしていない。
  • 悪魔の火炎龍は原作ではそのまま襲ってきたが映画では火を吐いてる。
  • 土星の輪の迷信についての会話が加えられている。
  • 原作では正気のまま人魚の歌にひきつけられるが、映画では美代子以外全員夢現状態。
  • 映画で初めてジャイアンの歌が登場した。[2]
  • 原作では森に入った時にタケコプターを使ってるが映画では使ってない。
  • 森を出た時に魔王の城が肉眼で確認できる。
  • 見張りの悪魔が映画ではいない。
  • ドラミが翻訳コンニャクを出したときどうして気づかなかったのかドラえもんが自答する。
  • どうやって食べるかをもめているとき三つ星の悪魔が登場しない。
  • 原作では悪魔が逃げ出した理由が分からず呆然となるが、映画では帽子の星の数だと気づいてる。
  • 原作では魔王の城から出る直後ドラミは乗ってないが映画では乗ってる。
  • 原作ではデマオンたちは城から飛び立つが、映画では異次元空間を通ってる。
  • 映画ではデマオンがドラえもん達に追いつく前に、心臓の秘密を知られたのではと気付く。
  • 原作では悪魔たちが邪霊の星を呼ぶ魔法を使うが映画ではデマオンだけが使う。
  • 原作ではジャイアンたちも秘密道具を使うが映画では念力になってる(そのため空気砲が登場しない)。
  • 原作ではデマオンの心臓から離れているが映画ではすぐ近くまで接近している。
  • デマオンが銀の矢を使うのをやめさせようとして跳びかかる。
  • 映画では最後にのび太がみんなのところに駆け寄り、魔法(物体浮遊術)が使えると話す。スネ夫は呪文「チンカラホイ」の元ネタ「ちんから峠」を歌って茶化す。

その他 編集

  • ビデオソフト版では前述の使用契約期限の関係もあって風のマジカルのインストゥルメンタルが流れているシーン(ドラえもんが空飛ぶ絨毯を見てのび太を起こしに行く場面としずかとのび太が一緒にホーキングするシーン)も、別のBGMに差し替えられている。
  • 5周年記念及び自然保護憲章制定10周年としてドラえもんのカラーをグリーンにしたグリーンドラを前面に出した自然応援キャンペーン「僕たち地球人」が同時に行われ、来場者にグリーンドラ缶バッチが配られた。また当時上映された映画ではグリーンドラとのび太が出演した短編広告アニメが上映された。BGMには主題歌「風のマジカル」が使用された。この短編アニメはビデオ・DVD版では未収録。

リメイク 編集

映画27作目として、同作品のリメイク映画ドラえもん のび太の新魔界大冒険 〜7人の魔法使い〜』が2007年3月10日に公開された。脚本には元シンエイ動画社員でドラえもんファンでもある作家真保裕一が担当し、監督は映画シリーズ史上初の若手女性監督である寺本幸代が務めた。

関連項目 編集

脚注 編集

  1. タヌキになれ、ミミズになれ、豚になれ、毛虫になれ、カバになれ、オケラになれ
  2. ジャイアンはのび太の恐竜でも歌ってるがお馴染みの曲が登場したのは初めて

外部リンク 編集

ドラえもん映画作品
大山のぶ代版(第1期
(1980) 恐竜 (1981) 宇宙開拓史 (1982) 大魔境 (1983) 海底鬼岩城 (1984) 魔界大冒険
(1985) 宇宙小戦争 (1986) 鉄人兵団 (1987) 竜の騎士 (1988) パラレル西遊記 (1989) 日本誕生
(1990) アニマル惑星 (1991) ドラビアンナイト (1992) 雲の王国 (1993) ブリキの迷宮 (1994) 夢幻三剣士
(1995) 創世日記 (1996) 銀河超特急 (1997) ねじ巻き都市冒険記 (1998) 南海大冒険 (1999) 宇宙漂流記
(2000) 太陽王伝説 (2001) 翼の勇者たち (2002) ロボット王国 (2003) ふしぎ風使い (2004) ワンニャン時空伝
水田わさび版(第2期
(2006) 恐竜2006 (2007) 新魔界大冒険 (2008) 緑の巨人伝 (2009) 新・宇宙開拓史 (2010) 人魚大海戦
(2011) 新・鉄人兵団 (2012) 奇跡の島 (2013) ひみつ道具博物館


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